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2012年10月 4日 (木)

Cilebutの脱線事故

既に報道で出ていますのでご存知の方も多いと思いますが、今朝6:25分頃、Bogor線Cilebut駅構内で分岐器の転轍不具合(?)による脱線、そして当該車両が島式ホームに衝突するという事故が発生しました。

寝ぼけざまに一報を受け、初めチンプンカンプンだったのですが、当該はCLで大きく損傷しているらしいとのことで、一応行ってきましたので報告しておきます。

最寄り駅は全くいつもとかわらない風景で、唯一違うのは下りがほぼBojongGede行きになっているということ。上りに目立った混乱は無く、種別が違ったりしていますが、基本通常ダイヤに則って運行されているようでした。放送でアンジロックなんちゃらと言っていることは言ってましたので、事故でBojongGedeより先には行かない旨を案内しているといえば案内していました。しかし大半の乗客は??な様子で、いつもながら情報量は絶対的に不足しておりました。

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Depokで救援列車に抜かれました。

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BojongGedeはJakarta側に渡り線がありますが、片渡りのため、折り返しは1線使用。当然振りかえの案内なんて皆無ですが、乗客はなれたもので、Angkotに乗り換えます。

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Bogorから来る人と行く人とで駅前は大混雑。初めてAngkotのステップに立ちました・・・Ojekも思わぬ臨時収入です。
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現場に着くと、どうやらAngkotに乗っている間に入れ違ってしまったようで、先頭2両は既にDjokoTingerの牽引でBukitDuri(?)に回送されたとのことでした。しかしその先にあるのは3号車が上下線を跨いで、ホームに乗り上げているという衝撃的な光景があります。単に脱線としか聞いていなかったわけですから、このとき状況を理解することは全く出来ませんでした。

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かなりの野次馬が集まっており、周囲は騒然としていました。しかし警察が現場を仕切っていないというのはインドネシアらしいというか、なんというか・・・。なお当該は05系の107Fで、307号車が大きく損傷しておりました。

私はこの光景を見てさらに目が点になりました。というのも4号車から後ろはほぼ無傷で、しっかり下り線に載っているのです。事故を起こしたのは上り 列車だったのではないでしょうか。ですが、これ以上現場に近づいてもいいのかと、あまりのフリーさ加減に心配になります。とりあえずもう少し進んでみることに。するとなんだかまぁ、考えることは皆同じようで、某雑誌社を始め、いつもの面々が揃っており、説明を受けることに。

要するにこういうことだったようです。
Cirebut
CilebutのBogor寄りには通常使用されない片渡り線があり、それがなんらかの理由で分岐側に開き、3号車の後方台車以降が下り線に進入。そして3号車が島式ホームに衝突、乗り上げる形で列車は停車し、このような状況になったということです。脱線した台車は少なくとも3号車の両台車と4号車の前方台車の3ヶ所で、渡り線の分岐器よりJakarta方で上下線共に枕木にフランジ痕がしっかり残っておりました。KAIの説明によると、3号車前方台車は分岐器手前で既に脱線しており、その衝撃で分岐器が分岐側に開通、このような結果になったと言っておりましたが、実は分岐部よりBogor側には見た感じ、フランジ痕は無いんですよね。まあこの辺は専門家の方の調査に任せる(果たしてそのような人がこの国にいるのでしょうか??)としましょう。なお最初に脱線したという箇所の前後数メートルのレールはカットされており、置き石があったのかレールが破断していたのかは、このときすでに知る由もありませんでした。

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Bogor側からはBumiGeurisが救援に駆けつけ、4号車前方の台車をジャッキアップしてレールに戻すと、4~8号車をBogor電車区へ回送してゆきました。

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Bogorへ向かう4-8号車。

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枕木には生々しい傷跡が残ります。

それと前後して現場付近が開放されましたので、恐る恐る近づいてゆくと、3号車はホームと接触した床下が大破しており、再起は難しいのかなといった状況でしたが、幸い中間予備車には恵まれていますので、それらと交換して、編成自体は生き残ってくれるでしょう。

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BukitDuri,Bogor, Manggaraiから精鋭のスタッフが招集され、炎天下の下、復旧作業が続けられました。

怪社をそう長く空けられない上、私のような部外者が長く居座っても迷惑ですので、この後はすぐに撤収しました。なおこの作業は夜まで続けられ、Cirebon及びBandungから軌道クレーン車を手配し、現在は仮復旧が終了しているとのことです。

この事故で死者は出ていないそうで、大きな負傷もなかったようです。Cilebutの島式ホームは高床式ですので、床下は損傷したものの、列車が駅に進入した直後に停車しました。BojongGedeのように低床式だったらと思うと、ゾッとしますし、対向列車が居なかったのも不幸中の幸いでしょうか。

今回当該になってしまった05-107Fは102Fと共に最初にジャカルタへやってきた05系のうちの1本。最初の2本には現地幕が加刷されることもなく、オリジナルを固持しており、ときおり日本語字幕を表示し、私たちを楽しませてくれました。今朝も側面メトロマークと共に快速三鷹を表示しており、なんともやるせない気持ちになりました。

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Cirebonからやってきたクレーン車

ここのところJABODETABEK管内で重大事故は発生していなかった矢先の事故。当然、再び同じ事故が起きないよう原因を究明してもらうことももちろんですが、政府並びに運輸省がこれに難癖つけて、譲渡車導入にさらに消極的になるなんてことのないよう願いたいものです。

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コメント

はじめまして。いつも拝見させて頂いております。
詳しい情報をありがとうございます。
今回の事故では人的被害は大した事ないようで、まずはなによりです。
事故は起こらないに越したことはありませんが、起きてしまった際にはそれを教訓に、その後の安全性を高めていくことが大事ですので、そうなっていくことを期待したいと思います。
今後もインドネシアからの情報発信をどうぞ宜しくお願い致します。

投稿: ハイタイ息子 | 2012年10月 5日 (金) 06時49分

おはようございます、現地在住の強みを活かしたレポートお疲れさまです!
チレブット駅で、前と後ろはキレイにレールに乗ったまま、中間車1両だけが
激しく脱線している……という光景をニュースサイトで見たときには
何故?とチンプンカンプンでしたが、普段この駅を通過するときには
気にも留めないポイントが原因だったとのことで合点が行きました。
(この駅での折り返し列車なんて聞いたこともないですし ^^;)
野次馬に囲まれながらもさっさと復旧作業が進むという不思議なユルさは
相変わらずインドネシア的ですが、何はともあれ原因究明が進んで
利用客にとってより安全な(そして線路脇で撮りまくる我々にも安全な)
KAI・KCJを目指して頂きたいものですね・・・
しかしまぁ、ボジョングデ〜ボゴール間の10数キロをアンコタというのは
辛すぎますね (汗)。電車はやはり偉大だと思います・・・

投稿: おっとっと | 2012年10月 5日 (金) 09時09分

ハイタイ息子様

いつもご覧頂きましてありがとうございます。当該列車は朝ラッシュのピークを運行する列車であり、Bogor発車時点ですでに乗車率は100%近くなっていたと思われ、その中での事故ですから、当初はかなりヤバイことになっているのではないかと心配しておりました。しかし重大な負傷者は出ていないとのことで、一安心した次第です。そうですね、起きてしまったことはもうしようがないですし、100%の安全など存在しないわけで、これを契機に、より一層の保線対策等が講じられればな、と思います。

投稿: パクアン急行 | 2012年10月 5日 (金) 20時39分

おっとっと様

いつもコメントありがとうございます。やはり、初めてあの光景を見ると誰しもの頭に?マークが浮かぶと思います。私はあそこに渡り線があることを知っていましたが、それにしてもまるで模型のようにあのような転線をするものか、と不思議で仕方ありませんでした。ともあれ、脱線し大きく損傷したのが3号車だけだったのが幸いです。よくぞ4号車以降が倒れなかったな、と思います。現場のスタッフに日本のボルスタレス台車が悪かったわけではないと力説されたのには胸が熱くなりました。

投稿: パクアン急行 | 2012年10月 5日 (金) 20時46分

初めまして、いつも楽しく拝見しています。
今回の事故はラッシュ時間帯に発生したとのことですが、よく被害が最小限が済みましたね。まさに不幸中の幸いですが、これを教訓にして安全対策が強化されることを切に願います。

記事でも触れられているように、この事故が原因で中古電車導入が早期に終了なんてことにならないと良いのですが…。最近譲渡の話が出て来ないのでかなり心配になります。

投稿: 野津田車庫 | 2012年10月 6日 (土) 00時02分

パクアン急行さま、
レポートお疲れ様でした。早速現場を自ら確認に行かれるとは、流石は現地在住の強みですね。
しかし、こんな事故が起こるものですね。2両外していた予備車が新たに編成に組み込まれて編成全体としては復帰できるのでしょうが、3号車以降が脱線あるいはポイントが切り替わった時点で急停止できないものかと。先般の私のジュアンダ駅もそうですが、やはり車掌による後ろからの安全確認は必要なんではないですかねえ。。。

投稿: 落花生。 | 2012年10月 6日 (土) 01時25分

野津田車庫様

いつもご覧頂きましてありがとうございます。そうですね、2012年(or2013年?)譲渡終了説は一応ガセだったようですが、政府が中古車導入にいい顔をしていないのは事実であり、今回の件を車両側の問題とでっちあげる可能性は大いにあります。ここはKAI側がしっかりと報告を行い、この事故の原因を明らかにしてくれたらな、と思います。

投稿: パクアン急行 | 2012年10月 6日 (土) 12時02分

落花生様。

毎度コメントありがとうございます。今まで特に気にしていませんでしたが、これらの件を考えると、後方の乗務員室にだれも責任者が乗っていないというのは問題がありそうですね。運転士も、3号車が脱線した時点で何か異変に気づかないものかと思います。またSOSボタンは生きていると思いますので、その使用法あたりも乗客に周知すれば、事故を最小限に抑えることは出来るのではないでしょうか。

投稿: パクアン急行 | 2012年10月 6日 (土) 12時07分

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