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2012年9月15日 (土)

Holecのふるさと

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先月中頃突如Jakarta圏に舞い戻ってきたKRDE Holecですが、あくまでも本運用前のテスト走行を兼ねていたようで、スマトラ島 Medanへと旅立って行って(と書いていたところ、どうもスマトラ送りの設定が取り消し、先延ばしになったようで、週末限定で細々と運用を続けているよ うです。先週末は運用を確認済み。運行される度にこれが最後だ!と言われつつ動いているので、実際いつまで動くかは誰も知りませんので悪しからず)しまい ました。←ですので、正確には現時点ではTegarに配置されています。まあ近いうちにJakarta圏でアイツの顔を見るのは事実であり、ホット一息つ く方もいるのではないでしょうか(笑)。ですが、そうは問屋が卸しません。そう、今再びJakakartaでの再起を計らんと、Holecは着々と INKAの工場にて布陣を整えつつあるのです。

というわけで、先月行ってまいりましたSurabaya近郊にあるINKAの工場レポートをお届けします。完成状態の車両のみならアップロードしてよいと先方から嬉しいお言葉を頂いていたのですが、ちょっとこれをアップしていいのかというものが1車種ありまして、上げるのが遅くなっていたのですが、この前交通新聞を見ていたところ、その件について報道がなされていた上、ちょうど本日よりそれのスラバヤ港までの陸送が始まったとのことですので、このタイミングで更新です。ちなみに明日もあるようで、船積みは来週との事。陸送マニアの方々、追っかけしてみては(笑)

見学ルートはまさに列車が組み立てる順になっているのですが、まず通された建屋では「えぇ?こんなところから造ってるの!?」というくらい、いわば日本の町工場がやっている、ようなそんな印象でした。そして工作機械には○○製作所なんて銘板のあるものもちらほら。これまでINKAの電車を見くびってました(もちろん客車は高評価ですよ)が、こういうのを見させられると、愛着を感じてしまいますねぇ。

続いては屋根や台枠の製造建屋。おぉ、KFWなんてチョーク書きされた部品があるじゃないですか。ジャカルタで待ってますよー。その先は側面ですね。まるで一分の一模型を見ているようであります。日本でこんな内部まで見せてくれるところは滅多にありませんから、目の肥えた私とて興味津津です。2扉ちっくなものはKRDですね。完成品はまだ1両も居ませんでしたがMadiunJaya ACのあのタイプが今後も増備されるようです。

そしていよいよ組み立てへ。ちょうどこの日、この部分は稼動しておらず迫力のシーンを拝めなかったのは残念ですが、ここにもKRDの姿を確認できました。

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そしてトラバーサーを渡り、いよいよ完成品ブースへ。このエリアの風景はどこも同じですね。しっかり多軌間対応です。

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これが噂のHolecAC!赤べこ455ですか!?

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この通り、パンタもあります。KRDEではないのだ~。

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で肝心のお顔がこれ。基本的にKRDEを踏襲していますが、補助ランプが増設されており、やや違った印象になっています。塗装面ではACを表しているのか、前面は青赤のツートンとなっています。あるいはKCJとKAIの狭間で宙ぶらりん状態になる同車の運命を表しているのでしょうか(笑)

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車内はよくぞここまでやったというリニューアルっぷり。KFWと遜色なし。余計なドアLCDもなく、基本に忠実、LEDが設置されています。なおHolecACは24両投入されるそうで、国産車では初の8連組成になる模様。どうりでアタマ数が少ないわけだ・・・。

今回、ほぼHolecACの真相を確かめるべく、訪問したといっても過言ではなかったのですが、さらにこの先に驚きの車両が。

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ステンレス製客車??初め、遠目から見たときにはブルトレ!?と思ったものですが、保護シートでした。

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でも新聞にもしっかりSingaporeの文字があるんだよなぁ(謎)

ついに客車までステンレスにしてしまうのか(投石でベコベコになるでしょう・・・)!と正直落胆していたのですが、なんとこの車両、KTM向けの輸出車だそうです。というわけで、ついにINKAが海外向け車両の製造に進出したということで、私的にはHolecACよりも衝撃度が高くなってしまいました;;というのも私の中では前々から客車に関してはかなり良いものを造ってますから、東南アジア向けになら普通に売り込めるのではと思っていたからで、特にマレーシアやタイで度々韓国製のバッタモン客車に乗せられる度、Argo客車入れろーと心の中で叫んでいましたから、その念願叶った形になってしまったわけです。しかも歴史的にも政治的にも犬猿の仲であるマレーシアがインドネシアから車両を買うとはねぇ。さらに驚くべきは担当者曰く、一部はシンガポールに売ると言っていた点。おそらく担当者の勘違いか、何かだとは思うのですが、仮にシンガポールに本当に売却されるなら・・・、という話ですよね。勘がいい人ならすぐにわかると思いますが、TanjungPagarが廃駅になって久しく、シンガポール国内から普通鉄道はほぼ消えたはず(貨物はどうなっているんでしょう??)。仮にあるとしても、KTMの一方的な乗り入れですから、シンガポール側が車両を持つなんてありえない話。ですから、もしこれらのうち一部がシンガポールに行ったとしたら、これ以上のドッキリが待っているの、かもしれません。期待はしないで下さい。

KTMといえば、JRWとJRKからわずかながら14系が渡ったばかり。異国の地での日本車とインドネシア車の競演も楽しみですね。14系が充当されるマラヤンタイガー、依然として1編成が隔日運行だそうで、こりゃもう1本は部品取り?とも思わずにはいられない状態ですから、このINKA編成が相方のマラヤンタイガーになったりして。まあ妄想はそこそこにしておいても、休みを死守して近いうち、マレーシア行かなくては。

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マレーシア行き客車と並ぶEkonomiAC

その他、INKAで確認できた新型車両は新KFWが4連×6(現在すでに2本はJakarta到着済み)、返却KFW4連×2本:第一・第二編成(こちらもすでにJakarta到着済み)、気動車はスマトラ向けのRailBus1本、客車がBogowontと同形のEkonomiACがそれなりの数、そして大量のコキ車を確認出来ました。一部の貨車はこれもマレーシアorシンガポールに向かうそうです。あと先日先行公開してしまいましたが、スマトラ向けの赤いDL3両もおりました。“新型ではない車両”では、KAIから返却されているArgoBromoAngrek用のK9客車を20両近く確認。そのうち半数近くはGo Green化(つまり改修工事施工済み、なはず・・・)されているにもかかわらず返却されているという謎。逆に旧塗装車は何年放置されているのよってくらいの荒れっぷり。そんな荒れた車両でも新車同様に直してしまうのがINKAですから、こちらも気長に待っていれば私たちの前に新たな姿を見せてくれるのではないでしょうか。

この様子を見てみると、JABODETABEK圏には引き続きKFWを投入。変り種としてHOLEC ACが若干数、そんな感じでしょう。今後のリニューアルの軸がKRDEになるのかKRLになるのかという部分もありますが。そして全国的に見るとEkonomiのAC化が推し進められそうですね。まあこれも国の意向でしょう。非冷房車製造禁止令が出ているくらうだそうですから。KAIが独自に冷改を急ピッチで進めているのもうなずけます。Argo車を1両も作らず、Ekonomi車しか作らないというのは、異例でしょう。そしてEkonomiの冷房化で宙ぶらりんになってしまった転換クロス、冷房なしの2等車(Kelas Bisnis)の行方も気になるところですね。

と、こんなところでINKAレポートを終わりにします。

※INKA社は工場、社屋含め一般公開されておりません。現場への問い合わせもお断りいたします。

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コメント

おはようございます、マディウン・レポートを楽しみにお待ちしておりました!
朝からお腹いっぱいにさせて頂き誠にありがとうございます m(^^)m
まぁ日本の例からしても、VVVFは10年少々使えば交換される車両も少なくないですし、Holecも車体自体はステンレスでほどほどの出来ですから、まさにこうなるべくしてなった冷房改造&リニューアルという感じですね!
とりあえず、主に何線で運用されることになるかが見どころでしょうか……。
リニューアルがこれほどまでの完成度で、一方抵抗制御エコノミに対する現場の信頼度が高そうであることを考えますと、これはいよいよ
(1) KFW・Holec AC・メトロ6000の一斉投入によるエコノミー電車廃止
(2) 鋼製車は先行き不明ながら、ステンレス抵抗制御車&日立は冷房化
……という方針が見えてきたような気がするのは私だけでしょうか (^^;

INKA製客車のマレーシア輸出につきましては、まぁ日本から韓国・中国への車両輸出もありますので、当然ドライに割り切ってありうる話なのでしょう。私も、ブロモ・アングレック用客車はさておき、INKA社製の客車はそれなりに完成度が高いと思っておりましたので、東南アジアの各地で日本車とINKA車がますます競演するようになると面白いですね! フィリピン国鉄などにも丁度良いのではないかと……(笑)。そうそう、マディウンの工場内は日本製工作機器でいっぱい、という点も胸が熱くなりました。

エコノミーAC客車が増えると、現在の2等客車の立ち位置は思い切り微妙になりそうですが (少なくとも高速バスに対する競争力は相当ヤバイことが、アルゴ・パラヒャンガンにおける2等車減車→一部連結廃止からも見て取れます)、あの超ゆったりとした転クロは旅情満点で魅力ですので、行く行くは2等車が消えて行くとしたら惜しいですね……。

投稿: おっとっと | 2012年9月15日 (土) 10時44分

おっとっと様

返信が遅くなりまして申し訳ありません。毎度コメントありがとうございます。まもなくジャカルタに返り咲くであろうHolecAC、次こそはしっかり稼動してもらって汚名返上を果たしてもらいたいものです。そしてやはり気になるのが、KFW共々が導入された後のRheostatic勢の行方ですね・・・。ぜひともこちらもリニューアルしてもらって、さらなる活躍を期待したいものですが・・・。少なくともステンレス車を廃車してしまうのはもったいなさすぎますね。

そうですね~、フィリピンやタイ、はたまたミャンマー?!等々、東南アジアにインドネシア製車両が輸出されることを願いたいですね。そうそう、二等車ビジネスクラスですが、こちらも冷房化するなんて噂が最近出ていますので、しばしは安泰かも、しれません。

投稿: パクアン急行 | 2012年9月18日 (火) 18時09分

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