« 週刊マンガライレポートVol.1 | トップページ | 週刊マンガライレポートVol.2 »

2012年7月11日 (水)

止まっていた計画が動き出す

Pap_0061

ちょっと出先で、街路樹を抜き取り、路肩を掘り返していたので何をしているのかとローカルスタッフに尋ねたところ、MRTの建設が始まったとのこと。道幅こそ狭まって、都心の様相はすでに無いものの、この道はこの先でJalan Sudirmanに名前が変わるんでしたね。でも当初案では南部区間は建設費圧縮のため基本的に高架で造るとなっていましたが、どうなったんでしょう??車道を路肩寄りに寄せてこの道の上に強引に高架を架けるのか・・・。

ジャカルタのMRT建設が本格的に触れられたのは確か1990年策定のジャボタベック圏統合輸送システム計画な何かだったと思いますが、あれから20年強。長かったですね。早ければすでにMRTが開業していてもおかしくはなかったと思うのですが・・・。先々月だかのジャーナル誌にジャカルタでMRT建設開始という記事が出ていましたのでそのときには、ホントかよ??と半信半疑ではあったわけですが、今度こそは本当に始まったようです。とは言っても、ジャカルタには橋脚だけ作って、凍結されてしまったモノレール(ドバイ資本らしい;;)なんてのがありますけど(笑)油断は禁物です。

ジャカルタのインフラ整備遅れによる都市交通問題は深刻で、自家用車・バイクの保有台数は年々増え続けDKIJakarta内の朝夕の交通渋滞は非常に激しく慢性的なものになっています。またその渋滞の度合いも年々激しさを増して、1985年から比べてマイカー通勤の平均所要時間は1.5倍から2倍へと膨れ上がり、平均走行速度は15km/h程度にまで落ちているという試算も出ています。また同1985年の輸送機関別シェアと比較すると公共交通のシェアは約57%から約52%にやや減尐し、それと対照的に自家用車のシェアは約23%から約31%に増加し、オートバイのシェアは約20%からから約14%へ減尐。高所得者層は自家用車利用が非常に多く約67%に達しているともいわれています(いずれも2001年時点)。但し依然として低所得者層の半数以上が公共交通機関に依存しているという事实もあり、つまりプライベートモード利用の増加は単に公共交通からのシフトが進んだとは一概に言いきれず、中間層~高所所得者層の増加によるマイカー保有率の向上により全体としてのプライベートモードシェアが増えているとも言えるのです。プライベートモード利用率の増大は深刻な交通渋滞を発生させ、バス等の道路上の既存公共交通機関の定時制を喪失させています。我々駐在中の日本人も決して他人事ではない話です。

ですが既存の公共交通を利用しなさいと言われても、鉄道は戦後に新線建設がなされなかったこと、及びマイカー利用を前提で都市開発が進んでいったことによりに、路線網は旧市街に特化してしまい、おおよその中~高所得者層とは縁もゆかりも無い乗り物。だからといって、ミニバスやアンコタに乗るものなどよほどの物好きでしょう。そもそもローカルの人々でもあれらの路線網を熟知している人なんてそうそう居ません。

都心内交通の切り札として導入されたtrans jakartaでさえ、最初はまあ効果はあったのでしょうが、年々拡大する路線網にバス台数が追いついておらず、また最近の開業区間の特に末端部は併用軌道?(←バスウェイ)になっており、定時制を欠き、待てど暮らせどバスが来ないなんてことがしばしばあります。経年劣化で燃えるバスすらあります。バスシェルターで列に待たされているとき、ミニバスを攻略しスイスイ走っていくベテランローカルさんがなんとうらやましいことか!!ちなみに今日はジャカルタの市長選なわけですが、ある番組で人気歌手がバスウェイは最近事故ばかりだから、モノレールを造ってほしいと言ったとか言わないとか・・・。
Pap_0060

ですから、もはやMRT開業に待ったはナシなのです。まずは南部区間、DukuhAtas~LebakBulus間を2016年に先行開業、全線開業は第二期のJakartaKota~DukuhAtas間と合わせ2020年を目指すと、PT. MRT JAKARTA社は掲げています。どう考えても2016年先行開業は無謀とは思いますが、一刻も早い開業を願いたいものです。

|

« 週刊マンガライレポートVol.1 | トップページ | 週刊マンガライレポートVol.2 »

コラム」カテゴリの記事

コメント

パクアン急行さま、
うーん。円借款で作るMRTは、まだ入札途上だから工事が始まる筈ないんですけどねー。市側が張り切って関連工事を始めたんですかね。
あ、Linkの件は勿論喜んで。当方のBlogはJabotabek電鉄に特化したものではないのが恐縮ですが…

投稿: 落花生。 | 2012年7月11日 (水) 23時07分

<落花生。様

コメントありがとうございます。そうでしたか。確か6月に入札締め切りで、既に車両投入数や、駅の設置場所も詳細に決まっていたと思っていましたので、すっかり地元の人の言うことを信じきっていました。確かに6月締め切りで、7月に着工というのは早すぎますね。間違いだったらすみません。

いえいえ。シュガートレインの記事など興味深く拝見しております。いつか私も行きたいものです。

投稿: パクアン急行 | 2012年7月12日 (木) 01時15分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1701705/46281316

この記事へのトラックバック一覧です: 止まっていた計画が動き出す:

« 週刊マンガライレポートVol.1 | トップページ | 週刊マンガライレポートVol.2 »